斜め読みですけど、この本を読んでいます。
日本初! たった1冊で誰とでもうまく付き合える世代論の教科書―「団塊世代」から「さとり世代」まで一気にわかる
- 作者: 阪本節郎,原田曜平
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2015/10/02
- メディア: 単行本
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そもそもバブル世代(今の40代くらい)にいじめられたり、色目使われたり、仕事出来ずに迷惑かけられたり、呼吸するように嘘をついたり…マジ意味不明!とキレて、世代論系の本を読み始めたんですけどね。
面白かったのは上の世代の解説部分ではなく、自分の世代の解説部分。私の周りの多くもそうであるように、結局自分のことにしか興味ないんですねwそしてそれが楽しい。
私は区分で言えばさとり世代(この本では83~94年生まれ)ですが、このさとり世代、未来に希望を持っていないから潜在的に懐古厨ということが書かれていました。
少し前に流行った『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』というアニメ作品がありまして、どうやらこれが懐古心をくすぐる作品だったそうです。
友達に全話見させられたんですけど、小学生の時に周りがポケモン、女の子はジャニーズ(キンキキッズ全盛期でした)に夢中になる中、深夜アニメと深夜ラジオ、ビジュアル系バンドに傾倒していた自分にはさっぱりわからなくて、それが実に解せませんでした。
が、その世代特有の思いなんかを上手くくすぐるものだったのかなと思いました。友達も学校外やクラス外の子が多かったしなぁ。
あの花には何にも感じなかった自分ですが、涼宮ハルヒの憂鬱やとらドラには妙に懐古心をくすぐられたなと同時に思い出しました。ああ、この気持ちだな。この気持ちをくすぐられるとつい追いかけてしまうのかもしれない。
ハルヒの場合は、何にもない部活の部屋。そして文芸部という名をつけていても、やることは全然別のこと。ハルヒは更に部長が神だったり、部員が超能力者だったりするんですが。この日常的空間の中に非日常が隠れているのが楽しいのですね。
私自身も高校の時に文芸部に所属しつつ、文芸部としての活動はせずに哲学的な議論に花を咲かせたり、皆で互いに変なアダ名をつけたり、バドミントンをしたり、謎ルールのゲームを創作したり、ハルヒ達のような遊びをしてたせいか、妙にこの作品が好きなのです。
特に好きなのが一期のサムデイインザレインで、なんてことない冬の日の部室を長回しで撮ってるような平和な回。これは原作にはなく、小説では表せない、映像でしか見られないような回でした。
廊下の向こうから聞こえる演劇部の練習の声とか、誰もいない部室に入った時の寒さとか。大騒ぎしたあとの静けさとか。
自分に思い当たるエピソード記憶が喚起されるのが楽しい。
とらドラも、高校生ならではの、好きになったら結婚するんだと思う狭い思考回路とか、後先考えないところとか、当時は恋愛でドロドロしてると思っていたけど、今見てみれば青春そのものだった!と思い出す面白さがありますね。
深夜に家を抜け出したり、学校に行って、保健室で恋愛相談しながら泣いたり…あの時にしか出来なかった恋愛を思い出すから、とらドラ大好き。
今は恋愛すら良いや面倒くさい。結婚?誰が他人の介護なんかしなくちゃいけないんだボケが。みたいな感じで、すっかり現実的になってしまって寂しいね(´・ω・`)自分の時間は自分のために使うもの!自分のお金も自分のもの!
日常系アニメが流行るのも、結局、高校生の時の日常を思い出して楽しいっていう若者独特のものにうまくマッチした結果なのかもしれん。
あと同世代と遊ぶと全然お金使わなくて、それで楽しいよね。だからもう年上とは付き合いたくない。金遣い荒すぎ。だから職場の飲み会も結構平気で断る。
お部屋でコンビニで買ってきたお菓子食べるとか、鍋するとかで十分なのだよ。それがとても楽しいし、幸せだ。一緒に趣味の合うDVD見たりとかね。
夜景の見えるレストランとか言われても、夜景じゃお腹いっぱいにならないし、お行儀よくしてるの疲れるしね。夜景見たけりゃ東京タワー上ればいいよ。
でもこの本に書いてあったようなインターネットで繋がる、周りの目を妙に気にするってのは、うーん…確かに若い時はそうだったかもしれないけど、基本的に自分の周りは自分の趣味を持ってたり、他人に興味ない人ばっかりなので、私にはあんまり当てはまらないなと思った。で、趣味が合わなくても仲良くなれるくらい関係が希薄。で、それくらいの希薄な関係、距離の開いた関係が心地いいね。深くは繋がらない。でも本音はあけっぴろげに言う、みたいな。日本人らしくオブラートに包みまくる関係ではないというか。
うーん…なんだろう。いろんな個性を認める社会だったなと思う。それはイコールそんなに他人に関心がないってことだと思うんだけど。同調圧力がないコミュニティに私は小さい時からいるから、同世代から浮いちゃうんだと思うけど、自分の好きなことが確立しているってことで繋がってる感じがするんだよ。
私はアニメが好きだったり、読書が好きだったり、掃除が好きだったり、猫が好きだったり、一人遊びが好き。お笑いも好き。詳しくないけど。でもマニアック過ぎてたいてい話は通じない。ブルーリバー好きな人にあったことないしね。
でもその「何か好き」っていうメンタルがある人と繋がっている。だから無趣味の友達はいない。本人は無趣味だと思ってても、他から見れば十分こだわり持ってる人ばかり。
別にその中で無理やり同じものを好きであろうとはしない。話が通じなければ、それでいい。多様性が面白いね、で終わる。それが心地いい。
だから、無理やり同じ所属にしようとする結婚制度や恋愛は自分自身ではないと感じてきた。誰かと足並みを揃えるのではなく、相手の個性を認めて見守ればそれでいい。
むー。だから会社で、私は周りに合わせないけど、周りが自分に合わせて来る感じがして、それが気持ち悪い時があるのかも。日本人は他人の顔色見過ぎだよ。自由にいこうよ。
そして恋愛でそれをやっちゃうから、相手を自分に依存させちゃうんだよね。自分は無意識だけど、自分らしさを折らないから。相手はそれに合わせてこようとするから。
うむ。何かを好きな気持ちを知っている、という共通の価値観が心地良いんだろうな。懐古心と仕組みは一緒な気がする。
うーむ。でもやっぱり世代論って難しいや。ものすごい沢山の価値観の中から共通項を見つけるのって大変。多分その共通項って微々たるものだからね。
ミクロな視点で見ると共通項は見つからず、マクロで見ると決めつけになりがち。実態がないことを探すのが、世代論なんだね。それ自体が無意味なのかもしれない。
でもまだもう少し勉強してみる。楽しいから。